日常
なぜ私はここでこのようにして留まっているのだろう。
切除と進歩を繰り返して、最後に残ったものだけを抱えて歩もう。
そう考えてやまない。
足が進まないんだ。
いつもの帰り道を歩く。
疲れた、なんて思うその裏で、
僕はどんなことを思っているのだろう。
どんなに考えても、思って、想っても、
自分の求めるものが何なのか、答えが出ない。
確かにその感覚はわかっているのに、
たしかになにかを感じているはずなのに。
真っ黒に染め上げられた胸の内は、どうしようもなく真っ白で、創造が産み出されないほどに調和していて……
歯痒いのだ。
歯痒いことはわかるのに、
なぜ、どうして歯痒いのか、それが浮かばない。
明日もまた、こんな下らない1日を過ごしてー
もっと下らなくなる1日を潰して
胸に刻むものなんてなにもない、
思い出は溺れて、心は沈むんだ。
悔しさが残る
なにもできなかった自分に、ふと悔しさを覚える。
なんでいままで、ずっといままで、
積み上げられなかったんだろう。