塵書き

日記とか詩とか、言葉の落書きとか。思うままに。

夢遊日記

明日のことを考える……

 

今日は一日頑張れたのかな、

明日はどんなことをしようかな。

 

たった数時間後に待つ未来にすら、

私は希望を胸に抱く。

未来の私はきっと…今の私より輝いているはずだと、信じて疑わない。

 

なのに、どうして—

 

どうして、こんなに胸の内がざわつくのだろう。

 

くすくす、くすくす…

まるで、未来の私を欺くかのように、嘲笑うかのように…黒い、暗い…嗤い声が、胸に蟠る。

脳内に集る。

 

 

アシタノオマエハ、ナニカデキルノカ?

アシタノオマエハ、ナニヲナセルンダ?

アシタノオマエハ…アシタノオマエハ……

くすくす、くすくす……

 

できない、成せない…何もない。

虚無感が、私を襲うんだ。

どうして今までなにかを努力してこなかった!

どうしてここまできて、後悔してるんだ!

どうして早く気づけなかったんだ!

今まで…今まで私は……

 

ナニヲ培ッテキタ?

 

見えない、見えない、見えない。

明日の自分は、きっと今より怠惰だ。

きっと明日は、何も成せないんだ。

きっと明日も、惰眠と愚考を繰り返す。

 

繰り返す…繰り返す…

 

 

今日も絶望と希望を繰り返す。

明日も明後日も明明後日も。

一週間後も、一ヶ月後も、一年後も。

 

 

 

……人は何かに縋るものだと思っている。

なんでもいい。それはなんでもいい。

縋るものがある。

自分の自信を持てるもの、自分の好きなもの、自分の大切なもの……でも、

私はもう、大切なものに縋れない。

 

彼らに魔法をつかってしまったから。

もう頼れない。

きっと忘れられてしまうから。

 

夢で見た彼らも、日々を過ごす彼女らも。

きっと私を忘れるでしょう。

 

悲しいことではありません。

哀しいことではありません。

それはきっと、なるべくしてなるものです。

彼女はふふ、と微笑み、一瞬…涙を堪えるような顔をして、私から去っていく。

 

 

夢はそこで終わった