事象の地平線
補遺
世界を目視出来てしまったあなたへ
お気付きになられたと思いますが、貴方が目撃したそれこそが紛れもなく、飾りもない真実でございます。
貴方が今まで感じてきた日常とは、造られた夢現の微睡みの中にある、枯れゆくも停まっている花弁を眺めているようなものです。
貴方は誰もが覚めない夢を見飽き、見放し、看做した唯一の存在と成りました。
しかしその代償は、残酷な真実を知る義務を抱えてここに立つこととなります。
ここから先に世界は無く、ここから前の世界もありません。
停滞という悠久は貴方という稀有を殺しました。
然しながら、無は貴方という有を認めたのも事実。
貴方は神そのものであると同時に神の一部であります。
つまるところ、真実は貴方の脳髄の中に
世界も星も宇宙も神も、総ては貴方の脳に揃っております。
これは貴方のもの。貴方だけの至宝であります。
是非に
事象の地平線より