酩酊した意識の中で
陶酔には2種類がある。
自己に酔うことと自己が酔っている自覚を持つことである。
前者は文字通りの酩酊
良く飲み、良く酔い、良く眠る。
或る人は自己の弱さに酔いを敵にしてしまうが
これはこれで、泥酔の一種であり、
酩酊してることに変わりはない
悪く言うなら「何も考えていない」と
完結させるだろう
では後者はどうか
自己が酔っている自覚があるのは
酔うことができていないことの証左になりえないだろうか
自分が酒に(或いはその場に)酔うことというのは
自己を客観視する真逆になると思う
その頭の中では自分が酔っている状況の証拠をつらつらと並び立てる。
ウォッカを飲んだ。ジンを飲んだ。ウィスキーを飲んだ。カクテルを飲んだ……
頭が痛い
フラフラとした足取りだ
耳鳴りがする
嘔吐感がある……
分析をしているのは正しく自分であり、肉体を弱らせているのも自分だ。
本当にそれは「酔って」いるか?
その場凌ぎで自己のキャラクターを演じてるだけなんて、そんな浅ましいものは捨ておいてしまえ
あなたは一生酒に酔うことができないんだから